プルースト、セザンヌ、ストラヴィンスキー、ヴァージニア・ウルフ、ガートルード・スタイン…… 本書に登場する8人の芸術家は、科学だけが真理に至る道ではないことを教えてくれます。文学や絵画、音楽、料理における彼らの試みは、記憶や視覚、聴覚、味覚などの現代科学の発見を先取りしていたのです。
プルーストが『失われた時を求めて』で探った記憶の方法は、現代の神経科学の成果を予見していました。神経科学の発達につれて、セザンヌの絵が視覚の仕組みを正確に表現していることがわかってきました。
著者は芸術と科学の間を自在に横断しながら、最新の科学の知見も紹介しつつ、脳の不思議に迫る芸術家の姿を生き生きと描き出していきます。
脳科学というまったく新しい視点から芸術を読み解き、科学と芸術という二つの文化の橋渡しをする明晰で刺激的な論考。
|