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定価 2640円(本体 2400円+税10%)
四六判 上製 ・340ページ
2014年 8月 10日 刊
ISBNコード:978-4-8269-0174-1
分類コード:C0011
在庫状況:品切
Sex, Murder, and the Meaning of Life by Douglas T. Kenrick

野蛮な進化心理学 殺人とセックスが解き明かす人間行動の謎

ダグラス・ケンリック 著 山形浩生・森本正史 訳

ダン・アリエリー、スティーブン・ピンカー、ロバート・チャルディーニら絶賛!

 

男たちはなぜ酒場で殴り合いをするの?
アイドルの写真集を買う男はどうして評価が辛口なの?
「男は年下の美人を好み、女は年上の権力者を好む」という俗言の真相は?
女がいちばん攻撃的になるときっていつ?……

 

上品な会話では決して話題にのぼることのない性や暴力といった刺激的なトピックから、偏見、記憶、芸術、宗教、経済、政治、果ては人はいかに生きるべきかといった高尚なテーマまで、今もっとも注目を集める研究分野=進化心理学の知見を総動員して徹底的に解説。

目次

はじめに あなたと私とダーウィンと、おまけにドクター・スース
本書の概要とアンチョコ的なまとめ/現実逃避のすすめ

 

第1章 どん底に立って

二人の教祖——ジェーン・ランカスターとE・O・ウィルソン/真面目が肝心?

 

第2章 グラビアアイドルと心の仕組み

記憶に残る顔、残らない顔/コントラスト効果——「プレイボーイ」の何が問題なのか?/社会的成功者と結婚の見込み/心の飴玉——食べすぎにご注意

 

第3章 殺人妄想

日常的な殺人願望/バットをもったアル・カポネ/男はなぜ酒場で殴り合いをするのか?/分析の基準——ひとつの事柄に複数の説明がある理由/女が人を殺すとき/見知らぬ人物と殺人の妄想

 

第4章 偏見はなぜ生まれるのか?

外国人はみな同じ顔/機能的投影——恐怖を感じて怒りを読み取る/病気と異邦人/偏見を減らすために必要なこと/進化心理学は遺伝子決定主義だという批判に答える/ヘビと戦うには、その毒を認めなければならない/どん底から視線を上げて

 

第5章 心はぬりえ帳

大学生チアリーダーを狙う中年紳士/若さの正体/文化か、それとも生まれつきか?/驚くべき例外?——ティウィ族の婚姻システム/「空白の石版」から「ぬりえ帳」へ

 

第6章 ひとつの身体、いくつもの心

心は本当に単純なのか?/食べ物を嫌いになるいくつかの方法/細分化された心/同性愛の男性は誰を狙っているか?/友人と寝ることに対する男女の考えの違い/七つの下位自己/下位自己から見たヨーロッパ旅行

 

第7章 マズローと新しいピラミッド

マズローが見落としていたこと/ピラミッドを建てなおす/私たちはなぜ自己実現を目指すのか?/テンレックとゾウ——生活史理論をピラミッドに取り入れる/ポジティブな心理学へ/偉い人でも食いしんぼ——消えることのない欲求

 

第8章 記憶はどうやってつくられるのか?

何が記憶を決めるのか?/認知心理学と心の情報処理/進化論から記憶を考える/怒る男と笑う女——表情に関するいくつかの実験/失われていない時を求めて——反実仮想にふける男たち/ここまでのまとめ、これからの展望

 

第9章 クジャクとポルシェとパブロ・ピカソ

顕示的消費——人はなぜ好んで浪費をするのか?/クジャクの羽と性淘汰/では人間の場合は?——おどおどした男と自信たっぷりの男/初デート、無駄遣い、そしてボランティア/ピカソとクジャクの共通点——クリエイティビティの秘密/理由なき反抗?/詩を書く女——エリザベス・ブラウニングの場合/ポルシェに乗らずにモテるには?

 

第10章 信仰の心理学

なぜいま宗教なのか?/宗教と交配戦略——繁殖-信仰モデルの誕生/信仰が先か、戦略が先か?/実験室で変わる神への気持ち/無神論者と禅の心

 

第11章 経済学と深い合理性

ATMとDNA/行動経済学、認知心理学、そして進化心理学/深い合理性——すべては遺伝子のために/消える囚人のジレンマ/生活史理論、再び——そのお金をいつ使うのか?/経済問題と下位自己/進化人による損失忌避/予想どおりに不合理だけど……

 

第12章 力学系理論と社会のジオメトリー

悪いお手本/二人の悪党——ガイ・ヴァン・オーデンとビブ・ラタネ/力学系理論の三つの重要な概念/自己組織化——でたらめから生まれる秩序/なぜあなたはそれを選ぶのか?/社会のジオメトリー/ビッグ・ブラザーなんていない

 

おわりに 星を見上げて

人生の意味 その1/人生の意味 その2/自分のために何ができるかと問うなかれ/この本を愛する人々に捧げる

 

訳者あとがき

著者紹介

ダグラス・ケンリック

1948年ニューヨーク・クイーンズ生まれ。父親と弟はシンシン刑務所に数年間服役したが、そのような家族の伝統には従わずに大学院に進学。ロバート・チャルディーニのもとで社会心理学を学び博士号を取得する。現在、アリゾナ州立大学心理学教授。多数の論文の他、「ニューヨーク・タイムズ」や「サイコロジー・トゥデイ」などにも寄稿。主な著書にThe Rational Animal: How Evolution Made Us Smarter Than We Thinkがある。

翻訳者紹介

山形浩生・森本正史

山形浩生

1964年東京生まれ。東京大学工学系研究科修士課程修了。マサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務、途上国援助業務のかたわら、経済、ITから文学、思想まで、広範な批評活動、翻訳を手がける。主な著書は『たかがバロウズ本』(大村書店)、『新教養主義宣言』(河出書房新社)ほか。訳書はダブニー『この世で一番おもしろい統計学』(ダイヤモンド社)、ヨシハラ『太平洋の赤い星』(バジリコ)、シラー『それでも金融はすばらしい』(東洋経済新報社、共訳)など多数。

 

森本正史

翻訳者。主な訳書にシーブライト『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?』(みすず書房)、ヴァン・ゲルダー『99%の反乱』(バジリコ)、ハーツォグ『ぼくらはそれでも肉を食う』(柏書房、以上共訳)などがある。

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