白揚社トップ > 書籍案内 > 意識はなぜ生まれたか

定価 3300円(本体 3000円+税10%)
四六判 上製 ・304ページ
2022年 4月 16日 刊
ISBNコード:978-4-8269-0235-9
分類コード:C0040
Rethinking Consciousness by Michael S. A. Graziano

意識はなぜ生まれたか その起源から人工意識まで

マイケル・グラツィアーノ 著 鈴木光太郎 訳

生命進化の過程で〈意識〉はいつ生まれたのか?
私たちの〈心〉はどのようにして形づくられるのか?
〈機械〉に意識を宿らせることは可能なのか?

 

「物質である脳から、なぜ非物質的な意識が生まれるのか?」
名だたる学者が挑んできたこの難問に、プリンストン大学で神経科学ラボを率いる著者が、まったく新しい「答え」を提示する。ときに哲学や文学の文脈で語られる意識の謎にメカニカルな視点から迫った本書は、意識の進化的起源から私たちの心の仕組み、さらには人工意識をつくる試みまで、意識研究の最前線を描き切る。

 

ユニークな工学的アプローチで脳が心を生むメカニズムに迫った、神経科学の第一人者による衝撃の論考。

目次

1 会話するぬいぐるみ
2 カブトガニとタコ
3 カエルの視蓋
4 大脳皮質と意識
5 社会的意識
6 意識はどこにあるのか?―ヨーダとダース・ヴェイダー
7 さまざまな意識理論と注意スキーマ理論
8 意識をもつ機械
9 心のアップロード
付録 視覚的意識の作り方

訳者あとがき

索引

著者紹介

マイケル・グラツィアーノ

プリンストン大学神経科学・心理学教授。同大学の神経科学ラボを率いる。神経科学に関する本を執筆するほか、ニューヨーク・タイムズ紙、アトランティック誌などに寄稿する。プリンストン在住。趣味は執筆、作曲、腹話術。

翻訳者紹介

鈴木光太郎

東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。元新潟大学教授。専門は実験心理学。著書に『ヒトの心はどう進化したのか』(筑摩書房)、訳書に『アナログ・ブレイン』、『もうひとつの視覚』(以上、新曜社)、『ヒトはなぜ自殺するのか』(化学同人)等多数。

書評情報

基本読書 2022年4月23日 評者・冬木糸一さん「最近の意識をめぐる本の中では特におすすめな一冊」

毎日新聞 2022年5月7日 評者・三浦雅士さん「ネット浸透 人類みなニューロン」

東京新聞 2022年5月28日(中日新聞 5月29日) 寸評「意識は機械にコピーできる情報」

図書新聞 2022年7月30日号 上半期読書アンケート(瀬名秀明さん)「独自の『注意スキーマ』に注目して説得力ある論を展開して読み応えがある」

週刊読書人 2022年8月12日 評者・渡邉正峰さん「あなた自身とも言える意識をいま一度見つめ直す上で、素晴らしい読書体験となることは間違いないだろう」

日経サイエンス 2022年9月号 評者・森山和道さん「人間が意識を理解した瞬間が歴史の大きな分岐点となる」

関連書籍