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定価 2090円(本体 1900円+税10%)
四六判 上製 ・256ページ
2012年 4月 20日 刊
ISBNコード:978-4-8269-7155-3
分類コード:C0011

流れと動きの森田療法 森田療法の新しい世界

岩田真理 著

今、ここ、そのままの自分にイエスと言おう。

 

新聞雑誌で心のヘルスケアにしばしば紹介されるばかりか、最近は時にテレビドラマにまで顔を出してすっかり認知度が高くなった森田療法。
これまで創始者・森田正馬自身のボキャブラリーで語られることが多く、どちらかと言えば固い、古めかしい精神療法と見られていたこの日本が誇る精神療法の本質を「流れと動き」ととらえ、今を生きる人の日々の生活に役立つよう身近な例で、著者自身のわかりやすい言葉で丁寧に解説した、新時代の森田療法入門書の登場です。

目次

まえがき

 

Ⅰ 森田療法の世界

森田療法の自然観──人間は自然の一部

自然は人間の「敵」ではない/「森田療法」は「自然療法」/身体が健康なら心も健康?/森田正馬の心身同一論/森田が精神科の医療について考えたこと/感情は「内なる自然」/自然にゆだね内的自然に逆らわない

森田療法の流動観──すべては流れ、変化してゆく

精神という絶えず流動変化するもの/動いて変化して「調和」と「均衡」を目指す/神経質は「重い鉄の車」流れに乗る、人生の波に乗る/日に新たにまた日々に新たなり

森田療法で症状を乗り越える

対象となる症状/森田神経質症の原因/症状はターゲットではない/森田療法の方法/症状別のポイント

 

Ⅱ 森田療法の言葉

対立・葛藤・調和──心はいつも動いている
物の性を尽くす──持てるすべてを最大限生かす
努力即幸福──結果でなくプロセス
ものそのものになる──「小我」から「大我」へ
休息は仕事の転換にあり──森田療法における仕事の意味
自覚──自分を欺かない生き方
あるがまま──このままの自分で生きる
純な心/初一念──主観を抜け出し、共感の世界へ

 

Ⅲ 森田療法を活かすには

こんなときどう考える?

他人の評価が気になる/自分の完全主義が苦しい/不快な感情を打ち消せない/強迫行為がやめられない/対人恐怖で人のなかに入れない

森田療法についてよく尋ねられるQ&A

森田療法の「不問」というのは?/森田療法は過去を問わないと言いますが……?/なすべきことをしても楽にならないけれど……?/森田療法は神経質の人にしか適用できないのですか?/森田療法は健康な人のためのものですか?

 

参考文献/あとがき

著者紹介

岩田真理

臨床心理士、日本森田療法学会認定心理士。アライアント国際大学カリフォルニア臨床心理学大学院修士課程修了。大学卒業後、編集者として白揚社で『森田正馬全集』を担当。その後、森田理論学習運動を行う「生活の発見会」において編集・事務局長を経験。臨床心理士としてメンタルクリニック勤務の後、心理相談室「お茶の水セラピールーム」を主宰、森田療法による神経質症の相談の他、家族の問題、DVへの対応などの相談を行っている。

 

著書:『森田正馬が語る森田療法』(白揚社)

訳書:D・レイノルズ『日本人と森田療法』(共訳 ナツメ社)、『悩みを生かす』(創元社)、I・ヤーロム「ヤーロムの心理療法講義」(白揚社)

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