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新刊

定価 本体 2500円(税別)
四六判 上製 ・288ページ
2019年 8月 11日 刊
ISBNコード:978-4-8269-0213-7
分類コード:C0040
The Influential Mind: What the Brain Reveals About Our Power to Change Others by Tali Sharot

事実はなぜ人の意見を変えられないのか 説得力と影響力の科学

ターリ・シャーロット 著 上原直子 訳

★★★脳科学が解き明かす〈人の動かし方〉の極意★★★

 

「銃規制などの議論を呼ぶ話題では、明らかな事実を提示することは、かえって逆効果になるという。本書が指摘するとおり、頭脳が優れている人ほど、自説に合わない情報を自分の都合よく解釈してしまうからだ」(ニューヨーク・タイムズ)

「他人を説得するための優れた方法だと思っていたものは、いまや間違いであることが明らかになった。その誤りを正し、役に立つ助言を詰め込んだ本書は、あなたの人生すら変えてくれるかもしれない」(キャス・サンスティーン〔『実践 行動経済学』著者〕)

人はいかにして他者に影響を与え、他者から影響を受けているのか?

教室や会議室といったリアルな場所からネット上のSNSまで、私たちはみな、毎日何かしらのかたちで他者に影響を与え、また受けながら生活をしています。

しかし、私たちはその重要な行為についてどれだけ自覚的なのでしょうか?

もっと上手に他人の意見を変えることはできないのでしょうか?

 

本書では、「客観的な事実や数字は他人の考えを変える武器にはならない」など、認知神経科学が近年発見した数々の驚くべき研究結果を示し、他人の説得しようとするときに私たちが陥りがちな罠と、それを避ける方法を紹介します。

イギリス名門大学教授が教えるとっておきの「説得の技法」、ぜひご一読ください!

 

*2018年 イギリス心理学会賞受賞作

 

目次

はじめに――馬用の巨大注射針

 

1 事実で人を説得できるか?(事前の信念)

データでは力不足/賛成意見しか見えない/グーグルはいつもあなたの味方/賢い人ほど情報を歪める?/なぜこうなってしまったのか/投資と信念/新しい種をまこう

 

2 ルナティックな計画を承認させるには?(感情)

同期する脳/感情という名の指揮者/カップリング/気持ちを一つに/インターネットの扁桃体/あなたの心は唯一無二?

 

3 快楽で動かし、恐怖で凍りつかせる(インセンティブ)

手洗いと電光掲示板/二人の主権者/接近の法則と回避の法則/進むべきか、止まるべきか/期待が行動を導く/「死んだふり」/いますぐちょうだい!/未来はあてにならない/脳の自動早送り機能

 

4 権限を与えて人を動かす(主体性)

恐怖vs.事実/コントロールを奪われて/納税はなぜ苦痛なのか?/「選ぶこと」を選ぶ/選択の代価/健康で幸福な老人/自分で刈った芝生は青い

 

5 相手が本当に知りたがっていること(好奇心)

ギャップを埋める/情報は気持ちいい!/良い知らせ、悪い知らせ/知らぬが仏/頭の中の巨大計算機/知らずにいることの代償/エゴサーチが怖い

 

6 ストレスは判断にどんな影響を与えるか?(心の状態)

プレッシャーが招く悲観主義/弱小チームはなぜ安全策を選ぶのか/リスクの冒し方/扁桃体を手なづける/晴れの日とギャンブル

 

7 赤ちゃんはスマホがお好き(他人 その1)

生まれた日から始まる社会的学習/シンク・ディファレント?/メルローを注文する奴がいたら俺は帰る!/アマゾンレビューを操作する/他人の意見と記憶の改変/最初に飛び込むのは誰?/心の理論

 

8 「みんなの意見」は本当に正しい?(他人 その2)

多ければ正しくなる?/人間体温計/わが道を行くことの難しさ/個人の中の賢い群衆/雪だるま式に膨らむバイアス/平等バイアスにご用心/びっくりするほど人気の票

 

9 影響力の未来

二つの脳をつなぐワイヤ/私の思いがあなたを動かす/私は私の脳である

 

謝辞

訳者あとがき/本書について

付録/註/索引

著者紹介

ターリ・シャーロット

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン教授(認知神経科学)、同大学「アフェクティブ・ブレイン・ラボ」所長。意思決定、感情、影響の研究に関する論文を、ネイチャー、サイエンス、ネイチャー・ニューロサイエンス、サイコロジカル・サイエンスなど多数の学術誌に発表。神経科学者になる前は金融業界で数年間働き、イスラエル空軍で兵役も務めた。現在は、夫と子供たちとともにロンドンとボストンを行き来する生活を送っている。主な著作に『脳は楽観的に考える』(斉藤隆央訳 柏書房)がある。

翻訳者紹介

上原直子

翻訳家。桐朋学園芸術短期大学演劇専攻を卒業。主な訳書にボガード『本当の夜をさがして』、フィンレイソン『そして最後にヒトが残った』(ともに白揚社)、ウェルズ『旅する遺伝子』(英治出版)、クレイソンほか『オノ・ヨーコという生き方』(ブルースインターアクションズ)、セッチフィールド『世界一恐ろしい食べ物』(エクスナレッジ)がある。

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