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近刊

定価 3080円(本体 2800円+税10%)
四六判 並製 ・320ページ
2025年 12月 刊
ISBNコード:978-4-8269-0274-8
分類コード:C0036
THE SHAME MACHINE by Cathy O'Neil

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「恥」に操られる私たち 他者をおとしめて搾取する現代社会

キャシー・オニール 著 西田美緒子 訳

私たちはなぜ恥ずかしい思いに悩まされるのか?
そしてなぜ「恥ずかしい」人や行為を非難してしまうのか?

 

体型や容姿に対する侮辱、生活保護に対するバッシング、キャンセルカルチャーなど、個人に対する非難や攻撃はどんどん過激化している。この現象の裏には、「恥ずかしい」と悩む私たちの気持ちにつけこみ、利益を得ようとする企業や社会システムが潜んでいるのだ。

どうすれば「恥」に苦しめられる現状を打破できるのか? 貧困や依存症の問題、SNSでの攻撃や暴言、コロナ禍での対立などさまざまな事例を挙げながら、「恥」がどのように生み出されて利用されているかを暴き出す異色の社会論。

 

推薦の言葉
「恥」は私たちの行動や社会システムを見極めるための貴重なレンズだ。
――フィナンシャル・タイムズ紙

 

「恥とは何か」だけでなく、「恥が何のためにあるのか」を考えさせる。
――ニューヨーク・タイムズ紙

 

人々の経験する痛みが、いかにして経済的・社会的利益のために利用されているかを明らかにする。
――ワシントン・ポスト紙

目次

序章 はじめに

 

第1部 産業に利用される恥

 

第1章 体重計の憂鬱
第2章 責任の転嫁
第3章 援助に値しない貧困
第4章 「あなたの膣はとっても元気だから」

 

第2部 ネットワーク化された恥

 

第5章 対立をクリック
第6章 屈辱と反抗
第7章 拒絶と否定

 

第3部 健全な恥

 

第8章 公共の利益
第9章 弱者からの反撃
第10章 手術を受ける

 

終章 結論

著者紹介

キャシー・オニール

数学者、データサイエンティスト。

ハーバード大学で数学の博士号を取得。バーナード・カレッジで数学教授を務めた後、ヘッジファンドでクオンツ(金融アナリスト)やスタートアップ業界でデータサイエンティストとして活躍した。現在はアルゴリズム監査会社ORCAAのCEOを務める。

邦訳に『あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠』(インターシフト)がある

翻訳者紹介

西田美緒子

翻訳家。津田塾大学英文学科卒業。

訳書に『プリンストン大学教授が教える“数字”に強くなるレッスン14』『イギリス花粉学者の科学捜査ファイル』(以上、白揚社)、『人類の物語Unstoppable Us』『動物になって生きてみた』(以上、河出書房新社)、『数字まみれ』(東洋経済新報社)、『母性の科学』(インターシフト)、『互恵で栄える生物界』(築地書館)ほか多数。

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