
- 定価 2530円(本体 2300円+税10%)
- 四六判 並製 ・336ページ
- 2025年 8月 1日 刊
- ISBNコード:978-4-8269-0271-7
- 分類コード:C0030
- 在庫状況:近刊
- A Guide to the Good Life by William B. Irvine
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ストイシズム 何事にも動じない「無敵の心」のつくり方
困難さえも、喜びに。
人生が変わる、万人のための哲学。
★世界的ベストセラー 23ヵ国で刊行★
★米アマゾンで6000件超の高評価★
人間関係、怒りや悲しみといった負の感情、欲望、死への恐怖……いつの時代も人々を振りまわしつづける悩みの種に、二千年前の哲人たちはどう向きあったのか。
ストア哲学(ストイシズム)として結晶した良く生きるための技法を、現代でも通用する実践的な《人生哲学》としてよみがえらせた名著。
■著名人、ビジネスリーダーから称賛の声
「現代人に“人生哲学”の必要性を教えてくれる素晴らしい本」
――ブリタニー・ポラット(『STOIC 人生の教科書ストイシズム』著者)
「古代/現代のストイシズムを網羅した最高の本」
――マーク・アンドリーセン(Andreessen Horowitz 共同設立者)
「大きな関きを与えてくれ、生き方をも変えてくれた」
――オーステン・オルレッド(Bloom Institute of Technology 共同設立者)
「ネガティブ・ビジュアリゼーションは素晴らしいツールで、私は常に活用している」
――ジェイソン・フリード(Basecamp 共同設立者)
「今まで読んだ中でベスト級の一冊」
――トビアス・リュトケ(shopify 創業者)
■ストイックになるためのアドバイス満載
・今日が最後の日であるように生きる
・「もうひとりの自分」と競いあう
・他人からの評価はコントロールできない
・未来の不安に対する「免疫」を手に入れる
・人生を怒りながらすごさない
・不快を歓迎する
・贅沢は病気よりも恐ろしい
・老いた自分を想像する
【本書は2013年に白揚社から刊行の『良き人生について』の新装改題版です】
目次
はじめに――生きるためのプラン
人生の究極の目的(グランド・ゴール)と哲学者/なぜストア哲学なのか/「欲望」の研究を通じて知ったこと/ストイックになるとは、どういうことか/良き人生のためのガイドブック
第1部 ストア哲学はどのようにして生まれたか
第1章 哲学は人生に関心を持つ
説得の技術から人生の哲学へ/いまはだれも哲学を教えない/至れり尽くせり、古代ギリシャの学校事情/さまざまな人生指南
第2章 最初のストア哲学者
禁欲を捨て、「良きことがら」を楽しむ/ゼノンの倫理学/徳高くあれ!/心の平静と徳の追求/古代ローマ人を虜にした教え
第3章 ローマのストア哲学
いろいろな顔を持っていたセネカ/フェミニストから人気のムソニウス/奴隷の哲学者エピクテトス/ストイックと宗教/哲学の王マルクス・アウレリウス/ストア哲学の衰退
第2部 ストア派の心理テクニック
第4章 ネガティブ・ビジュアリゼーション――起こり得る「最悪」を予期する
すでに持っているものを欲するべき理由/ストア哲学の最強のツール/今日が最後の日であるように生きる/最悪の苦難に耐えるには/究極の楽天主義者/災害と自己変革/実践するコツ/「考えること」と「思い悩むこと」は違う/後悔を予防する
「最後の回」は必ず訪れる
第5章 コントロールできることに集中する
力の及ぶものと及ばないものに分ける/衝動、欲望、嫌悪/完全にコントロールできること/どのようにかかわるべきか?/内的な目標を設定する
前もって、失敗に対処しておく/世界に変化をもたらすために最善を尽くす
第6章 運命を受け入れる
過去は変えられない/現在も変えられない/現状を楽しみ、努力する
第7章 積極的不快のすすめ
不快を歓迎すべき理由/快楽のダークサイド/「快楽を捨てる」という快楽
第8章 瞑想し、自分を観察する
ストイックとしての進歩を測る/挫折しても続ける
第3部 ストア哲学のアドバイス
第9章 義務――人類を愛することについて
私たちは社会的義務を負っている/無私の奉仕から得られるもの
第10章 人間関係――他者への対処について
不快な人とのつきあい方/セックスについて
第11章 侮辱――こきおろしに対処することについて
侮辱してきた相手について考える/傷つく理由の一端は自分にある/ユーモアで返す/ストア派流仕返しの極意/エピクテトスの対処法
第12 章 悲しみ――理性によって涙を抑える
嘆きを感謝に転換する/理性を働かせる/他者の悲しみをキャッチしない
第13章 怒り――喜びの大敵を克服する
怒りは必要か?/怒りは蕾のうちに摘み取る/正反対の感情や行動で上書きする/人生を怒りながらすごさない
第14章 名声――その悪影響を知ることについて
他人からの評価は思いどおりにならない/自分の価値観に従う/あなたの失敗を望む人/ストイックが放つ自信
第15章 贅沢――富を追及しないことについて
シンプルな食事を喜ぶ/贅沢は病気よりも恐ろしい/必要最低限のものがあればいい/裕福になったストイックはどうするか?/富と名声はどちらがより危険か
第16章 追放――場所の変化を生き抜く
幸福かどうかに場所は関係ない/現代における追放
第17章 老い――晩年に最適なストア哲学
老いた自分を想像する/肉体とともに悪徳も朽ちる/差し迫る死が喜びを増やす/晩年を「心の平静」とともにすごす
第18章 死ぬこと――良き生の良き終末について
毎日を最後の日だと思ってすごす/そのためになら死んでもいいと思えるもの
第19章 ストイックになること――いますぐはじめよう、からかわれる用意はいいか
人生哲学を持つと冷笑される/最大の喜びを得る方法/いますぐストイックに
第4部 現代人のためのストア哲学
第20章 ストア哲学の衰退
表舞台から姿を消したストア哲学/現代心理学の台頭/ストア哲学VS現代心理学/あなたの不幸は政治のせいか?/人生哲学を持たない現代の哲学者/私たちが感じる抵抗の正体
第21章 ストア哲学を現代によみがえらせる
ストア哲学者たちによる説得/進化論から見た欲望/獲得した能力を「誤用」する/科学に先行していたストイックの知恵/ストア哲学VS抗不安薬/時代に合わせて姿を変えてきたストア哲学/どんな人に向いているのか/完璧ではない人生哲学
第22章 ストア哲学を実践してみて
隠れストイックになる/何事もひとつずつ/優先順位をつけて取り組む/侮辱に侮辱で返さない/怒りを「笑い」に変える/未来の不安に対する「免疫」を手に入れる/「もうひとりの自分」と競いあう/実践することで起きた変化/予期しない副作用/老年の良いロールモデルがいない/リハビリ中の母を支えたストア派の言葉/氷がたまらなくおいしいと母は言う/私の到達点――どこまでストイックになれたか?/ストア哲学が間違っていたら……
謝辞
訳者あとがき
参考文献
著者紹介
ウィリアム・B・アーヴァインミシガン大学で数学と哲学を学んだ後、カリフォルニア大学ロサンジェルス校で哲学の修士号と博士号を取得。オハイオ州デイトンにあるライト州立大学哲学科名誉教授。『欲望について』(竹内和世訳、白揚社)で、アメリカ図書館協会CHOICE 誌2006年度優秀賞受賞。他の著書に、『ストイック・チャレンジ』(NHK出版)、『You: A Natural History』『Aha!: The Moments of Insight that Shape Our World』(以上、Oxford University Press)、など多数。
翻訳者紹介
竹内和世神奈川県生まれ。東京外国語大学スペイン科卒業。
主な訳書に、モリス『ドッグ・ウォッチング』(平凡社)、ネヴィル『犬に精神科医は必要か』(講談社)、ニコル『TREE』(徳間書店)、コーディングリ『海賊大全』(東洋書林)、ドミンゴ『航海と探検の世界史』(原書房)、アーヴァイン『欲望について』、ネトル『パーソナリティを科学する』、バーリー『ナポレオンのエジプト』、ホロウィッツ『犬から見た世界』『犬であるとはどういうことか』、ボンド『失われゆく我々の内なる地図』(以上、白揚社)など。