白揚社トップ > 書籍案内 > 文化がヒトを進化させた

新刊

定価 本体 3600円(税別)
四六判 上製 ・605ページ
2019年 7月 13日 刊
ISBNコード:978-4-8269-0211-3
分類コード:C0045
The Secret of Our Success by Joseph Henrich

文化がヒトを進化させた 人類の繁栄と〈文化-遺伝子革命〉

ジョセフ・ヘンリック 著 今西康子 訳

進化の定説をくつがえす衝撃の新視点

 

文化は人の心や行動を操ることで人類の進化を方向づけた。
タブー、儀式、料理、言語、道具作りなどが、体や心に刻んだ進化の痕跡をつなぎあわせ、斬新な理論を提唱する。

 

:::::::生物学、人類学、心理学、社会学の世界的権威が絶賛:::::::

 

ヘンリックは進化の考え方に革命を起こした
ジョナサン・ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』著者

 

ヒトの進化と行動に関する主要な問題に、斬新かつ価値ある視座を提示する
アレックス・メスーディ『文化進化論』著者

 

生物学、人類学、経済学、心理学のはざまから、人類社会の繁栄を説明する新しいアプローチが登場した。……このパラダイムを俯瞰する出色の書
ジェイムズ・ロビンソン『国家はなぜ衰退するのか』著者

 

ヒトの集団脳はいかに誕生し進化したか? この問いに答える緻密な理論を物語を紡ぐように語る
マット・リドレー『進化は万能である』『繁栄』著者

 

革命が起きつつある社会科学で、ヘンリックは最前線を走る
ダロン・アセモグル『国家はなぜ衰退するのか』著者

 

ヒトを謎多き動物にした、遺伝子と文化の進化プロセスをめぐる魅力的な書
マイケル・トマセロ『ヒトはなぜ協力するのか』著者

 

人類の起源に関心のある人には必読の書
ロバート・ボイド『ヒトはどのように進化してきたか』著者

 

文化は長い年月をかけて人間をつくり変える進化的装置だ
ピーター・リチャーソン カリフォルニア大学デーヴィス校教授

目次

はじめに

 

第1章 不可解な霊長類

 

第2章 それはヒトの知能にあらず

サルとヒトではどちらが勝つか

チンパンジーと大学生の記憶力

駆け引き能力に優れているのはどちらか

 

第3章 遭難したヨーロッパ人探検家たち

バークとウィルズの遠征

ナルバエス遠征隊

たった一人で置き去りにされた女性

 

第4章 文化的な動物はいかにして作られたのか

スキルと成功実績

プレスティージ(信望・名声)

自己との類似性――ジェンダー(性別)とエスニシティ(民族性)

年寄りの博識

他者の動向をうかがう同調伝達

連鎖的自殺

メンタライジング能力は何のために?

学び方を学び、教え方も学ぶ

 

第5章 大きな脳は何のために?――文化が奪った消化管

大きな脳、速い進化、遅い発達

消化機能の外部化――食物調理

道具がヒトを弱々しい太っちょに

ヒトを長距離走者にした水の容器と獲物の追跡

動植物についての思考と学習

 

第6章 青い瞳の人がいるのはなぜか

米の酒とADH1B遺伝子

ミルクを飲める成人がいるのはなぜか

文化-遺伝子革命

遺伝子と人種

 

第7章 信じて従う心の起源

授乳中および妊娠中の食のタブー

トウモロコシに灰を加えるのはなぜか?

占いとゲーム理論

「過剰模倣」の実験

本能の克服――トウガラシはなぜ美味しいのか

自然選択に勝るとも劣らぬ遺伝的進化の牽引者

 

第8章 プレスティージとドミナンス、生殖年齢を過ぎたあと

プレスティージとドミナンスの主な要素

プレスティージの高い人はなぜ物惜しみしないのか

プレスティージと年寄りの知恵

生殖年齢を過ぎたあと、文化、シャチ

リーダーシップとヒト社会の進化

 

第9章 姻戚、近親相姦のタブー、儀式

社会規範と共同体の誕

親族社会から親族システム社会へ

狩猟採集民の社会性および協力行動

 

第10章 文化進化を方向づけた集団間競争

集団間競争はどれくらい古いのか?

狩猟採集民の勢力拡大

太古の時代の勢力拡大

 

第11章 自己家畜化

利他的行動とトウガラシのどこが似ているのか

規範が生んだ民族の固定的イメージ

ヒトはなぜ血縁個体間の互恵的利他性が強いのか

戦争、外的な脅威、規範の遵守

 

第12章 ヒトの集団脳

さあ実験だ!

実世界での集団の規模と相互連絡性

タスマニア効果

実験室のタスマニア

幼児 対 チンパンジーおよびオマキザル

生まれつき賢いのはネアンデルタール人?

道具と規範がヒトをより賢くする

 

第13章 ルールを伴うコミュニケーションツール

文化的に適応するコミュニケーションレパートリー

複雑度、伝達効率、習得しやすさの文化的進化

手指の器用さ、規範、身振り、および音声の相乗作用

複雑な系列動作を学習するための遺伝子と脳

文化、協力、そして行動が言語よりも雄弁なわけ

 

第14章 脳の文化的適応と名誉ホルモン

ワイン、男性、歌

ロンドンで車を運転すると海馬が変わる

名誉ホルモン

薬理作用のないものが生理活性を示す

 

第15章 人類がルビコン川を渡ったのはいつか

 

第16章 なぜ私たち人類なのか?

絡み合う二本の道筋が橋をかけた

現生する類人猿はなぜルビコン川を渡れなかったのか

 

第17章 新しいタイプの動物

ヒトはなぜユニークなのか?

ヒトが他の動物よりも協力的なのはなぜか?

他の動物よりも賢そうに見えるのはなぜか?

このようなプロセスはまだ続いているのか?

歴史学、心理学、経済学、人類学の研究方法はどう変わってくるか?

この知見をどう役立てていくか?

 

訳者あとがき

参考文献

索引

著者紹介

ジョセフ・ヘンリック

ハーバード大学人類進化生物学教授。ブリティッシュコロンビア大学心理学部教授および経済学部教授。

翻訳者紹介

今西康子

神奈川県生まれ。訳書に『蜂と蟻に刺されてみた』『蘇生科学があなたの死に方を変える』(白揚社)、『ミミズの話』、『ウイルス・プラネット』(飛鳥新社)、『マインドセット』(草思社)、共訳書に『眼の誕生』(草思社)などがある。

書評情報

日本経済新聞2019年9月14日 評者・渡辺政隆さん

 

朝⽇新聞2019年8月24日 評者・長谷川眞理子さん

関連書籍