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新刊

定価 本体 2900円(税別)
四六判 上製 ・398ページ
2020年 11月 4日 刊
ISBNコード:978-4-8269-0222-9
分類コード:C0031
The Reality Game by Samuel Woolley

操作される現実 VR・合成音声・ディープフェイクが生む虚構のプロパガンダ

サミュエル・ウーリー 著 小林啓倫 訳

仮想空間での思想教育、リアルな偽の映像・音声による世論操作……

感覚をハックするテクノロジーが民主主義をむしばみ始めた

 

2016年の米大統領選の際、フェイクニュースやSNS上のボットによる情報操作、ソーシャルメディア企業によるユーザー情報の販売が民主主義への攻撃と捉えられた。

しかし、それはもはやは過去のもの。

VRの没入感や、AIによる本物と偽物の区別がつかない映像・音声によって威力を増した、プロパガンダが出始めている。

 

オックスフォード・インターネット研究所のコンピューター・プロパガンダ・プロジェクトを主宰しディレクターを務めた研究者が、AI時代に直面する新たな問題を分析し、処方箋を提示する。

 

 

:::::::::本書への賛辞:::::::::

 

ティム・オライリー(オライリー・メディアCEO)『WTF経済』著者

「オンライン上の虚偽やプロパガンダについての必読の書」

 

ジェイン・マクゴニガル『スーパーベターになろう!』著者

「フェイクニュースの衝撃に世界が揺れる中、本書はさらにその先を見通す」

 

マイケル・マクフォール(スタンフォード大学政治学教授)『From Cold War to Hot Peace』著者

「『フェイクニュース』や『トロール(荒らし)』『ボット』という言葉がささやかれる遥か前から、著者は民主主義を蝕むデジタル時代の現象を研究してきた。その成果を凝縮した本書は、研究者から政策立案者、一般市民まで広く読まれるべき一冊」

目次

謝辞

はじめに

 

 

1 曖昧な真実

あなたの現実、私にはフェイク

テクノロジーと虚偽の新しい波

現実と真実への「攻撃」

テクノロジーの変化、社会の変化

プロパガンダからコンピューター・プロパガンダへ

未来のテクノロジーの役割

 

2 真実の破壊――過去・現在・未来

事の起こり

デジタル偽情報はどこから来るのか?

コンピューター・プロパガンダの登場

人間の要素

アクセスの問題

過去――何が起きたのか

現在――何が変化しているのか

未来――何が起きるのか

メディアの崩壊

 

3 批判的思考から陰謀論へ

バイラルな記事のつくり方

シリコンバレーから愛をこめて

オンライン・ユートピアからデジタル・ディストピアへ

あなたが読んだものがあなたをつくる

批判的思考から陰謀論へ

ソーシャルメディアはメッセージ

政策はどうなっているのか

メディア指向の解決策

 

4 人工知能――救いか破滅か?

ザッカーバーグのマクガフィン

ボットからスマートマシンへ

ユーザーの問題?

単純なボット

AIボットの時代

AIを実現する技術

無視されるエシカルデザイン

AIプロパガンダの始まり

毒を以て毒を制す

ファクトチェックを越えて

頭の悪いAI

AIからフェイクビデオへ

 

5 フェイクビデオ――まだディープではない

加工動画対ディープフェイク

ディープフェイク

まだ注目するには早い?

普通の動画も強力なプロパガンダ・ツールに

ユーチューブ問題

フェイクビデオの拡散を止める

ライブストリーミングの問題

動画からバーチャルリアリティーへ

 

6 XRメディア

バーチャル・ウォー

XRメディアの世界

バーチャルの定義

ARかVRか?

XRメディアと世論操作

社会的利益につながるVRの活用

スローXR

人間と人間に似たもの

 

7 テクノロジーの人間らしさを保つ

@Futurepolitica1

マシンか人間か

マシンとの関係構築

人間らしい音声を越えて

人間の声が持つ説得力

人間の顔をデジタルで生成する

マシンが親切に振る舞うようにする

 

8 結論――人権に基づいたテクノロジーの設計

既存ソーシャルメディアの窮地

テクノロジーに対する社会調査の価値

拡大する世界規模の問題

コインテルプロ

若者と未来のテクノロジー

倫理的なオペレーティングシステム

崩壊した現実を立て直す

民主主義を再構築する

 

 

訳者あとがき

参考文献

索引

 

著者紹介

サミュエル・ウーリー

AIや政治、ソーシャルメディアを専門とする研究者兼著述家。テキサス大学オースティン校のジャーナリズム・スクール助教およびメディア・エンゲージメント・センターのプログラムディレクターを務める。シリコンバレーの中心地を拠点とするシンクタンク、未来研究所でデジタル・インテリジェンス・ラボを立ち上げ、ディレクターを務めたほか、オックスフォード大学オックスフォード・インターネット研究所のコンピューター・プロパガンダ・プロジェクトを共同で主宰した。政治的操作のテクノロジーについて、ワイアード誌、ガーディアン紙、スレート誌などさまざまなメディアに寄稿している。著者の研究成果は、ニューヨークタイムズ紙、ワシントンポスト紙、ウォールストリートジャーナル紙などでも取り上げられている。

翻訳者紹介

小林啓倫

1973年東京都生まれ。筑波大学大学院修士課程修了。システムエンジニアとしてキャリアを積んだ後、米バブソン大学にてMBA取得。外資系コンサルティングファーム、国内ベンチャー企業などで活動。著書に『FinTechが変える! 金融×テクノロジーが生む出す新たなビジネス』『IoTビジネスモデル革命』(いずれも朝日新聞出版)など、訳書に『ドライバーレスの衝撃』『テトリス・エフェクト』(いずれも白揚社)、『アマゾン化する未来』『ULTRA LEARNING 超・自習法』(いずれもダイヤモンド社)、『ピボット・ストラテジー』(東洋経済新報社)などがある。

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