白揚社トップ > 書籍案内 > ヒトは〈家畜化〉して進化した

定価 3300円(本体 3000円+税10%)
四六判 上製 ・336ページ
2022年 6月 3日 刊
ISBNコード:978-4-8269-0239-7
分類コード:C0045
SURVIVAL OF THE FRIENDLIEST by Brian Hare & Vanessa Woods

ヒトは〈家畜化〉して進化した 私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか

ブライアン・ヘア & ヴァネッサ・ウッズ 著 藤原多伽夫 訳

自己家畜化仮説が明かす、人間の進化と繁栄、そしてその代償とは?

 

他の人類はすべて絶滅したのに、なぜヒトは生きのびて繁栄することができたのか?

なぜヒトは他者と協力し、友好的に振る舞うことができるのか?

仲間を助ける優しいヒトが、なぜ残虐な戦争を引き起こすのか?

すべての謎を解くカギは「自己家畜化」にある。

イヌやボノボ、チンパンジーからヒトに至るまで、数々の研究をおこなってきた気鋭の進化人類学者が、自己家畜化仮説を軸に、ヒトの進化と本性の深奥に斬り込む刺激的な論考。

 

◆著名科学者による賞賛の辞◆

圧倒的な説得力で、ヒトの心の進化を解明している。

――リチャード・ランガム(ハーバード大学生物人類学教授)

 

ほとんどの著者が試みすらしなかったことを、本書はやってのけた。誰もがこの本を読むべきだ。

――マイケル・トマセロ(デューク大学心理学・神経学教授)

 

人間はなぜ見知らぬ他人を助けようとする一方で、忌まわしいほど残虐になるのか。驚くべき物語を通して、人間がそのように進化した理由と方法を教えてくれる。

――ダニエル・E・リーバーマン(ハーバード大学人類進化生物学教授)

 

電子書籍あり

目次

はじめに
第1章 他者の考えについて考える
第2章 友好的であることの力
第3章 人間のいとこ
第4章 家畜化された心
第5章 いつまでも子ども
第6章 人間扱いされない人
第7章 不気味の谷
第8章 最高の自由
第9章 友だちの輪

著者紹介

ブライアン・ヘア & ヴァネッサ・ウッズ

ブライアン・ヘア

デューク大学進化人類学教授、同大学の認知神経科学センター教授。

同大学にデューク・イヌ認知センターを創設。イヌ、オオカミ、ボノボ、チンパンジー、ヒトを含めた数十種に及ぶ動物の研究で世界各地を訪れ、その研究は米国内外で注目されている。『サイエンス』誌や『ネイチャー』誌などに100本を超える科学論文を発表。

 

ヴァネッサ・ウッズ
デューク大学のデューク・イヌ認知センターのリサーチ・サイエンティスト。受賞歴のあるジャーナリストでもあり、大人向けと子ども向けのノンフィクションの著書多数。

ヘアとウッズの共著書『あなたの犬は「天才」だ』(早川書房)は『ニューヨーク・タイムズ』紙ベストセラー。

翻訳者紹介

藤原多伽夫

翻訳家、編集者。静岡大学理学部卒業。自然科学、考古学、探検、環境など幅広い分野の翻訳と編集に携わる。

訳書に『スポーツを変えたテクノロジー』『7つの人類化石の物語』『酒の起源』『戦争の物理学』(以上、白揚社)、『生命進化の物理法則』(河出書房新社)、『幸せをつかむ数式』(化学同人)、『ヒマラヤ探検史』(東洋書林)など多数。

書評情報

共同通信(埼玉新聞 2022年9月4日ほか)評者・川口敦子さん(サイエンスライター)

週刊東洋経済(2022年10/8号)評者・河野龍太郎さん(BNPパリバ証券経済調査本部長)

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